船のタチウオテンヤでの私の基本は、ゆっくり巻いて誘い、小さくツンツンするアタリでは巻き続け、竿に魚の重みが乗ったところで合わせる釣り方です。
最初からいろいろな誘いを覚えようとするより、まずは一つの動かし方で、アタリと掛かった時の違いをつかむと分かりやすいと思います。
今回は、鳥羽沖や伊良湖沖での実釣経験をもとに、船のタチウオテンヤで使う道具・エサの準備から、誘い方、合わせ方、取り込みまで紹介します。
ジギングと迷っている方は、テンヤとジギングの違いと私の使い分けも参考にしてみてください。
船のタチウオテンヤは、まず船の指定を確認する
タチウオテンヤは、オモリと大きな針が一体になった仕掛けに、イワシなどのエサを固定して使います。
準備の前に確認したいのは、テンヤの号数とPEラインの太さに指定があるか、エサを用意してもらえるかです。
同じタチウオ狙いでも、海域や船によって使う仕掛けは違います。道具を買ってから困らないよう、予約時に聞いておきましょう。
私が2026年10月3日に鳥羽沖で釣った時は、水深60〜90mほどの場所で、50号のテンヤを中心に60号も使いました。これはその日の使用例です。初めて乗る船では、その船の指定に合わせてくださいね。
タチウオテンヤの道具と仕掛け
基本の仕掛けは、リールに巻いたPEラインにリーダーをつなぎ、その先にテンヤを付ける形です。リーダーは、PEラインの先につなぐ太めの糸のことです。
今回、私が使った道具はこちらです。
| 道具 | 今回の使用例 |
|---|---|
| 竿 | シマノ ライトゲーム モデラート H225 |
| リール | シマノ フォースマスター600 |
| PEライン | 2号 |
| リーダー | 8号 |
| テンヤ | 50号を中心に、60号も使用 |
| エサ | 塩締めした冷凍イワシ |

実は、テンヤ用にダイワのメタリアを持っているのですが、この日は間違えてライトゲームの竿を持ってきてしまいました(笑)
その道具でも釣れましたが、だからといって、どんな船竿でも代用できるわけではありません。手持ちの竿を使う場合は、使用するテンヤの重さに対応しているかを確認しましょう。
電動リールを使うなら、電源とコードの準備も必要です。船の電源を利用できるか、自分でバッテリーを持ち込むかも確認しておくと安心です。
ほかに、予備のテンヤとリーダー、エサを固定する針金、ハサミ、魚をつかむ道具を用意します。ライフジャケットと、魚を冷やすクーラー・氷も忘れずに。
エサのイワシはまっすぐ固定する
針金で固定し、ずれや傾きを確認する
イワシはテンヤの針軸に沿わせ、曲がったり左右に傾いたりしないように取り付けます。
針金で固定するタイプなら、頭側から尾側へ巻き、折り返して固定するのが基本です。イワシの大きさやテンヤの形状によって付け方は変わるので、使う製品の説明も確認してください。
付け終わったら、上からも見て、エサがまっすぐ付いているかを確認しましょう。
私の経験では、テンヤに対して大きすぎるイワシは、食いが悪くなることがあります。大きさにこだわるより、使うテンヤに合った大きさのイワシを選ぶといいと思います。
エサだけでなく、予備の針金も持っていく
この日は、鳥羽沖にも少し大きいタチウオが入っているらしいと聞いて、ジギングに加えてテンヤも用意しました。
私が持っていったのは、冷凍庫に余っていた塩締めイワシ2パック。合計10匹ほどで、最後は使い切りました。
今回はジギングもする予定だったので、これでテンヤを終了しました。ただ、一日テンヤだけをするなら、この量をそのまま目安にはしない方がいいと思います。釣る時間やエサの取られ方で消費量は変わるので、船宿にも聞いて準備してください。
もう一つ、私が予備を勧めたいのが、エサを巻く針金です。
付属の細い針金は、使っているうちに切れてしまうことがあります。私は針金を長めに取って巻くので、予備があると助かります。テンヤ用の交換針金が売られているので、エサと一緒に用意しておくのがおすすめ。
狙う深さを合わせ、まずはゆっくり巻いてみる
水深と、魚を狙う深さは分けて考える
船長から指示される、魚を狙う深さを「タナ」と呼びます。
海底の水深が90mだからといって、必ず90mまで落として釣るわけではありません。海面から何mを狙うのか、底まで落としてから何m上を探るのか、船長の指示を確認しましょう。
今回の釣行では、船の魚探には水深60mの場所の方がよく映っていましたが、実際によく釣れたのは90mの場所でした。いい時間帯はほぼ入れ食いだったものの、釣れる範囲は狭かったです。
魚探に映っている量だけで、食いのよさまで決まるわけではないんですね。
私の基本は電動リールの微速巻き
狙う深さまで落としたら、私は電動リールでゆっくり巻きながら誘います。
使っているフォースマスター600では、速度設定「2」を中心に、「1」や「3」も試しています。ただし、これは私のリールでの使用例です。同じ数字でも機種や設定によって巻く速さは違うので、共通の推奨値ではありません。
手巻きなら、まずは一定のゆっくりした速さで巻いてみましょう。
最初から速さも竿の動かし方も次々に変えると、何に反応したのか分かりにくくなります。まずはゆっくり巻き、竿先や手元にどんな変化が出るかを見てみてください。
この微速巻きでは、テンヤの重みが竿先に乗る状態を保ち、巻いている間は竿をなるべく動かさないようにしています。
慣れないうちは大変かもしれませんが、まずは竿を安定させて巻いてみてくださいね。余計に竿を動かすと、テンヤの動きも変わってしまうので!
ツンツンするアタリから、重みが乗るまで
小さなアタリでは、そのまま巻き続ける
私の場合、小さくツンツンしている間は、すぐには合わせず、そのまま微速で巻き続けます。
その後、竿に魚の重みが乗ったところで、竿を上げて合わせます。

針を掛けるためのアワセは必要ですが、私は青物ジギングのように力いっぱい大きく合わせると、かえって外れやすいと感じています。力任せに振り上げるより、糸が張った状態で重みを捉えることを意識しています。
これは私の基本の釣り方です。小さなアタリを積極的に掛けていく方法もあるので、どんな状況でも待てばいい、というわけではありません。
食い上げるアタリでは、逆に竿先が持ち上がって軽くなることもあります。その時は、糸の緩みを素早く巻き取り、張りを戻してから合わせましょう。
私も、反応が遅れたり、合わせのタイミングがずれたりした時に糸を切られることがあります。タチウオの歯が糸に当たっているのではないかと思っていますが、水中で確認したわけではありません。焦って竿だけをあおらず、まずは糸の緩みを取ることを意識してくださいね。
反応が消えたら、すぐに落とし直さず一度止める
ツンツンしたあとに反応が消えても、私はすぐにテンヤを落とし直しません。
まずは巻くのを1〜2秒ほど止めてみます。
まだ近くにいて、食いつくタイミングを探っているかもしれない。そんなイメージで釣っています。水中を見ているわけではありませんが、一度触った魚に、もう少しエサを見せるつもりです。
反応が消えたら毎回すぐに回収するのではなく、その場で一度変化を付けてみる。それも試せることの一つです。
この駆け引きが太刀魚釣りの面白いところかな。
止めてから巻く速さを変えることもある
ゆっくり巻くだけで反応が続かない時は、一度止めて、そこから速めに巻くこともあります。
私のフォースマスターでは、設定「2」くらいで巻いてから止め、再び「6」くらいで巻き始めた瞬間に食うことがありました。
7月ごろには、このパターンで指6本級のタチウオが釣れたこともあります。
もちろん、この動かし方で必ず大型が釣れるわけではありません。ゆっくり巻く釣りを基本に、止める間や巻き始めの速さを変えて、その日の反応を探してみてください。
取り込みと針外しは、歯とテンヤに注意する
魚が掛かったら、慌てて巻き上げず、糸を緩めないように引き寄せます。
取り込みでは、竿の反動で魚とテンヤを船内へ振り上げないようにしてください。途中で魚が外れると、大きな針の付いた重いテンヤが飛んでくる危険があります。
魚が水面まで来たら巻き上げを止め、リーダーを持って取り込みます。大きくて難しい時や、慣れていない時は、船長や同船者に手伝ってもらいましょう。
船に上がってからも、タチウオの歯には触らないこと。私も歯が指に当たって出血したことがあります。釣れた後だからといって、油断できません。
初心者の方は、魚をつかむ専用の道具で固定し、プライヤーで針を外す方法がおすすめです。口元へ指を近づけず、外しにくい時は無理をしないでください。
取り込みの注意点は、Honda釣り倶楽部の解説も参考になります。
針を外したら、次に落とす前にリーダーを確認する
針を外す時は、自分の指だけでなく、リーダーが歯に当たらないようにも気をつけています。
そして、次に落とす前にはリーダーの傷を確認します。
私は竿の長さくらいのリーダーを取り、傷んだ部分があれば切って、仕掛け側をユニノットで結び直しています。短くなったり、広い範囲が傷んだりした時は、リーダー自体の交換も必要です。
魚がよく釣れている時ほど、早く落としたくなりますよね。でも、傷んだまま使って切れてしまうと、魚もテンヤも失います。ここは面倒でも確認したいところです。
金具への結び方を確認したい方は、サルカンに結ぶユニノットの手順も参考にしてください。PEラインとリーダーをつなぐ結び方とは別です。
まずは微速巻きで、アタリの変化をつかんでみよう
船のタチウオテンヤは、乗る船の指定に合う道具とエサを用意し、指示された深さを探るところから始めましょう。
私の基本は、ゆっくり巻いて誘い、小さなアタリでは巻き続け、魚の重みが乗ったら合わせる方法です。反応が消えた時は、すぐに落とし直す前に一度止めてみます。
釣れた後は、歯と針に気をつけて取り込み、リーダーの傷を確認してから次の一投へ。
小さなアタリの後に、ずっしり重みが乗る瞬間が面白い釣りです。まずは基本の誘いを一つ決めて、タチウオの反応を見ながら試してみてください。
エサを使わずジグで狙ってみたい方は、タチウオジギングの仕掛けとしゃくり方も参考にしてみてくださいね。
